音楽のロングテール ― PANDORA

現在DAWなどが安い値段で手に入るので、私の周りでも音楽を作っている人が結構います。(私も音楽を作っていて、クラブミュージックを作っています。たまにライブします。)CDを出したり、大きなフェスに出演されている方の近くにいますが、ほとんどの方は音楽だけで生活していません。DJやVJの方も同様です。

 

テレビなどに出演したり、芸能活動をされているミュージシャンは食べていけても、テレビなどでかかる大衆音楽を作りたいと考えていない人はに厳しいです。クラブミュージックだと200~300枚売れたら成功といわれています。まぁ300枚売っても、それだけでは生活できないです。実は海外から来日するようなアーティストでも、日本での知名度が低かったりするとたった数十人の前でライブすることがよくあります。わざわざ海外から来ているのに・・・このようなことは以外と知らない人が多いみたいです。

 

だから、PANDORAが音楽のロングテールを実現し、ミュージシャンの中産階級を創出し始めたとか言われてもピンときませんでした。(JASRACがやたらうるさい、そもそも日本に芸術に対してお金を払う習慣があまりないなどの理由もあるかもしれませんが・・・)

 

 

PANDORAの説明を少しします。PANDORAではデータベースに約80万曲が入っていて、チャンネル数は10億以上あるそうです。広告売上の半分がレ―コード会社とミュージシャンに支払えわれるそうです。一番の特徴はその人特有のおすすめ曲を紹介してくれる所です。よくありそうなサービスかもしれませんが、少し違います。今聞いているアーティストの別の曲、ラジオやMTVで取り上げられている曲、同じジャンルでよく売れている曲、今聞いている曲を聞いている人がよくチェックする曲などではありません。

100人以上のミュージシャンが集まり、1曲につき、テンポ、コード進行、リズムパターン、楽器編成、録音形式、声の質、歌詞、アレンジ、ルーツなどの2000以上の基準で判断しているそうです。アナログすぎますね。ビックデータやデータサイエンスなどの話をよく聞くので、完全に人力なサービスが注目を集めていることに驚きました。

 

音楽を作ったり、リリースするのが簡単になったため、目立つのは難しいですが、商業的に成功できるチャンスが増え、すばらしい音楽に出会える可能性が高くなるのは全員にとっていいことですね。